新日本プロレスファンを揺るがしたカール・アンダーソンの新日本・WWEのダブルブッキング問題。
その交渉窓口になったのは、やはりロッキー・ロメロでした。
WWEとの交渉がどれだけストレスフルなものだったのか、過去のインタビューでもロッキー・ロメロ自身が明かしています。
今回新しく公開されたFightfulのロッキー・ロメロのインタビューにて、その交渉の一部が明かされました。
WWEとの交渉は相当大変だったようですが、どうやらロッキーはこの状況をある種のチャンスと捉えてる節があります。
WWEとの交渉はとにかく不安定だった
すべての状況が不安定だった。色んな意味でね。
もちろん、WWEが当初カールに約束したことを反故にするようなことはなかった。
でも、WWEは大企業かつ超多忙な存在だ。大阪でヒクレオとの防衛戦が発表されていたのに同日開催のサウジアラビア大会への参戦が発表されたのは流石にビックリしたよ。
まさにこんな感じさ。
「おお、彼は大金を叩いて彼らをWWEのTVに復帰のに、カールを日本に寄越してくれるのか?…もちろんそんなわけないよね」
新日本側としても、逆の立場ならそうなってただろうと理解はしていた。
とにかくWWEがカールのスケジュールを予定通り進めてくれた事には賞賛しかない。彼は12月に日本でヒクレオを相手に王座を防衛し、今度は東京ドームで彼とタマ・トンガが対戦することになった。
これを実現させてくれたWWEには感謝しかないね。
日本の市場に弱いWWEにとって、この状況はメリットになり得る
(WWEとの交渉は)死ぬほどストレスフルな状況だったよ。全体的に超不安定な状況だった。ただ、関わってくれた人たちはみんな善意に満ちていたとは思うね。
カールやギャローズの考えにも納得できたし、後は契約通りショーに出演してもらうだけだ。
疑う余地もなく、カール・アンダーソンはNEVER無差別級王者だ。みんなの意図は良いものだとしても、後はどうやってそこまで辿りつくかどうかだ。
プロレスは流動的な部分が多いし、いつも大雑把なところがあるんだ。そしてWWEは巨大企業であり、政権交代によっては何が起こるかわからなくなる。
ビンス(・マクマホン)が権力を取り戻すかもしれないが、どうなるかは誰も分からない。
HHH政権に移ってから、中邑真輔がグレート・ムタと戦うためにNOAHに現れたり、アンダーソンが新日本で戦うなんて状況が起こるようになった。
他団体と連携したり、WWE外でクールな物事を起こす事について大きな変化が起こってるように感じるんだ。それはきっと業界にとって大きな支えになる。
日本においては、すなわち新日本プロレスがマーケットだ。
世界中において、WWEは非常に強力なビジネスを展開している。
彼らが強いマーケットをもたない日本に対しアンダーソンや中邑真輔を派遣して活躍させることは決して彼らの損にはならない。
…きっとWWEにとっては無料の広告みたいなものさ。
ロッキー・ロメロ、恐るべし。彼がいる限り新日本プロレスは安泰じゃないでしょうか?