AEWと新日本プロレスの合同興行「禁断の扉」
昨年の6月に開催されたこの大会は、新日本プロレスとAEW両団体のトップ選手が共演するまさに夢のような興行となりました。
しかしながら、「禁断の扉」が開催されるまでに多くの困難があったことを覚えている方も多いのではないでしょうか?
特に双方の団体の欠場者の人数は目を覆いたくなるようなレベルで、海外には「『禁断の扉』は『呪われた扉』だった」と揶揄するファンもいるぐらいでした。
いったい「禁断の扉」はどれだけ呪われていたのでしょうか?
今回は去年の「禁断の扉」を欠場することになったレスラーを一部紹介させていただきます。
特にAEWについて、どれだけ大変な状況に追い込まれていたかご理解いただけると思います…
AEW
ケニー・オメガ
肩、膝、ヘルニア、めまいなどのケガの治療のため、「禁断の扉」開催発表前から長期欠場中。ただ、各種インタビューから舞台裏で様々尽力していた様子。
その後8月に正式復帰。しかし、その後バックステージの揉め事に巻き込まれ再度欠場に。
ブライアン・ダニエルソン
ザック・セイバーJr.とのシングルが予定されていたが、直前の試合で脳震盪を起こし欠場が決定。
脳震盪の症状がだいぶ重たかったようで、一時引退も囁かれました。
CMパンク
直前のPPVでAEW世界王座を奪取。棚橋弘至を対戦相手として呼び出すも、その後足の負傷により欠場が決定。
AEW世界王座を保持したまま欠場が決まったため、「禁断の扉」で暫定王者を決定することに。
その結果とあるレスラーが激動の一日を過ごすことになるのはまた別のお話…
MJF
前述のCMパンクが棚橋弘至を呼び出した同日、AEWへの不満を爆発させた伝説的なプロモを披露
そのままAEWからフェードアウト。もちろん「禁断の扉」も欠場に。
アンソニー・ボーエンス(アクレイムド)
直前に足を負傷。試合は行わなかったが、車いす姿で入場しマイクを披露。
スコーピオ・スカイ
当時TNT王者だったが、足を負傷。「禁断の扉」には出場せず、その少し後にTNT王座を落とした後、長期欠場。
ボビー・フィッシュ&カイル・オライリー
PVでIWGPヘビー級タッグへの挑戦を示唆していたが、2名とも負傷により欠場。
その後フィッシュはAEWを退団。オライリーはかなり重症のようで、未だに欠場が続いています。
ジェフ・ハーディー&マット・ハーディ(ハーディーズ)
PVでIWGPヘビー級タッグへの挑戦を示唆するも、ジェフが飲酒運転により逮捕&謹慎処分に。
また、パートナーのマットも膝を負傷し欠場へ。
ジャック・ペリー(ジャングル・ボーイ)
詳細は明かされていないが、当時負傷を抱えていたとの報道あり。
※番外編①アダム・コール
「禁断の扉」に出場し、ジェイ・ホワイト、オカダ・カズチカ、ハングマン・ペイジとの4WAYによるIWGP世界ヘビー級王座戦を戦うも、試合中に脳震盪を発症。
試合終了後、そのまま長期欠場に追い込まれることに。
※番外編② コーディ・ローデス
AEW旗揚げから何度も新日本との対抗戦を示唆するコメントを残すも実現には至らず。
その後AEW退団→WWE復帰のタイミングで「禁断の扉」の開催が発表されることに。
新日本プロレス
石井智宏
新設されたAEWオール・アトランティックの初代王者を決める4WAYマッチへの出場が決まっていたが、PPV直前に負傷が発覚。
その直前に出場権を争い合っていたクラーク・コナーズが代理で王座戦に出場することに。
飯伏幸太
前年2021年10月より右肩の負傷により長期欠場中。
また、その後Twitter上で新日本への不満を暴露し、そのままフェードアウト。
高橋ヒロム
ダービー・アリン&スティング&鷹木信悟と共にヤングバックス&エル・ファンタズモ&ヒクレオとの試合が決定していたが、前日の渡米直前にまさかの発熱を確認。
本人も体調は問題がないと主張するも、無念の欠場に。試合はヒクレオをマネージャーとした6人タッグマッチに変更となりました。
番外編① 村田晴郎アナ
PPV当日に日本語実況の解説に入る予定でしたが、開催前日にまさかまさかの体調不良による欠席が発表。
急遽テレビ朝日アナウンサーの3人が実況を解説することに。
番外編② メインイベント中に放送トラブル
選手の欠場とは違いますが、忘れられない出来事なので。
「禁断の扉」のメインイベントで行われたジョン・モクスリーvs棚橋弘至の暫定AEW世界王者決定戦。
その試合の途中から、まさかまさかまさかの配信トラブルで映像が止まるトラブルが発生。
放送事故が起こる中、ゲストのハリウッドザコシショウがアドリブを連発してその場をなんとか繋ぎ、試合終盤でしたが映像も復旧。
その後はトラブルもなく、無事に大会終了と相成りました。
いかがでしたでしょうか?
実はAEW側はこれ以外にも女性選手含め多くの選手が負傷しており、正直AEWの団体運営に致命傷を与えるレベルの危機的状況でした。
しかしながら、行われた試合はどれも素晴らしい試合になりましたし、会場のシカゴの観客の雰囲気も最高で、改めて素晴らしいPPVになったと思っています。
今年の「禁断の扉」の開催は明日に迫りました。今年は何も起こらず大会が終了することを、切に…切に祈りたいと思います…