ケニー・オメガ「オスプレイの試合はファンの記憶に残らない。数百人の観客の前で満足しているだけ」

『ForbiddenDoor(禁断の扉)』が発表された当初、ファンから期待されていたカードの一つとしてケニー・オメガとウィル・オスプレイの試合があったと思います。

2人は2015年に対戦経験がありますが、今の世界的な大スターとなった2人の戦いはドリームマッチ間違いなしでしょう!!

ケニーが新日本プロレスを去ってから、そんな2人はSNSや各種インタビューを通じて激しい舌戦を繰り広げています。

最近で言えば、2022年4月に棚橋弘至がもつIWGP USヘビー級王座戦に挑戦するオスプレイをTwitter上でケニーが茶化したことがありました。

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また、そんなケニー・オメガの態度に怒ったオスプレイが2022年5月に公開された海外インタビューの中で「ケニーのような二枚舌野郎は大嫌い。俺に近づいてくるな」と痛烈に批判したこともありました。

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ここ1~2ヶ月は二人の口喧嘩はなりを潜めていました…

しかし、『ForbiddenDoor(禁断の扉)』の開催を数日前に控えたタイミングで海外の有名プロレスサイト「FIGHTFUL」のインタビューに登場したケニー・オメガが、ウィル・オスプレイやジェイ・ホワイトについて語りました。

オスプレイに対して一定の評価を示しつつも「彼の5スターマッチは忘れられがち(笑)」「数百人の観客の前で満足しているにすぎない」とかなり痛烈な皮肉を飛ばしています。

特に、今の新日本プロレスの中でオスプレイと同じく新日本プロレスの看板選手であるジェイ・ホワイトと比較した分析を披露しており、非常に興味深いインタビューとなっています。

目次

ジェイ・ホワイトとウィル・オスプレイが世界的なスターになると確信していた

ケニー・オメガ:俺が新日本プロレスを去ったときのことだ。
もし俺がギャンブラーなら、ジェイ・ホワイトとウィル・オスプレイが新日本プロレスのプッシュを受けて国際的な選手になるかどうかって賭けに、俺の持っているもの全て…例えばレトロゲームと5ドルをそこにベットしただろうね。

そしてその次にやって来るのは、まぁ俺は当然だと思っていたけど、鷹木信悟という新日本もまだ把握しきれていなかった才能がすぐに本領を発揮して人々が見たいと思うスターになることは分かっていた。

ある意味今傍観者に近い立場にある俺にとっては、かつて最も注目された試合の中で俺を破って王者となった男である棚橋弘至が、俺を倒し俺に敗れた事のあるジョン・モクスリーとメインイベントで戦うっていうのも感慨深いよ。

ジェイ・ホワイトは、俺の好敵手であるオカダ・カズチカ、アダム・コール、俺を破ってAEW世界王者となったハングマン・ペイジと最も権威ある試合を戦う。

多くの歴史があるんだけれども、俺が新日本プロレスに別れを告げ今後どうなるかが分からなくなった時に、ジェイ・ホワイトはステップアップして新日本プロレスが必要する人間となった。

新日本の看板選手と言えるスターであり、PPVを行う際の中心になる選手であり、重要なポストに入れるべき選手であり、彼の一挙手一投足に誰もが注目するような存在にジェイ・ホワイトはなったんだ。

オスプレイの動きはすごいが、彼の5スターマッチはファンから忘れられがち

別の文脈で見るなら、ウィル・オスプレイは何でもできる存在だ。

彼は強く、早く、機敏であり、新日本プロレスを代表する存在でありながらインディ団体でも大活躍している。
彼はみなが愛してやまない現代の5スターマッチを皆に提供するまさに代弁者だ。
観客ごとにまた違った試合を見せることができる選手だよ。

彼は自分の役割を最大限に全うしてると思うよ。まぁ、俺の趣味趣向には合わないけどね。

ジェイ・ホワイトはまさに新日本プロレスが必要とする選手となった。どちらか一方が優れているとは言えないが、彼らは非常にうまく調和していると思うんだ。

ウィル・オスプレイは試合の中で素晴らしいムーブをするけど、20試合ぐらいある5スターマッチはファンから忘れられがちだよね(笑)

ちょっとウィルに厳しくしすぎたね。ウィルは素晴らしい存在だよ。

ウィルの事を悪く言うつもりはないよ。俺は現在の試合評価のシステムやレビューを信じているし、正当な評価に基づいてウィルが5スターマッチの評価を一つ一つ確実に獲得してきたと信じている。

もし名勝負を振り返る時はどうしても過去のレジェンドの名勝負と比べられてしまうし、そちらの方が鮮明に記憶に残ってしまうものだ。それにウィルが一生懸命頑張っているのと同じくらい、俺だって努力している。

ウィルは素晴らしい。オレンジ・キャシディとの目玉試合で彼を見ることができてうれしいよ。

ただ、俺は新日本プロレスがジェイ・ホワイトを起用したのは正しい選択だったと思うんだ。
彼の方がオスプレイよりもスターだった。ただそれだけのことさ。

オスプレイは数百人の観客の前で満足しているにすぎない

ウィルのように何でも簡単にこなせてしまう男と同じポジションにいる人間が、小さなインディ団体の会場で受ける歓声や嫉妬だけで満足するのは非常に難しい。

ただ、ジェイ・ホワイトがやってきたような『100万ドル規模の会社を引っ張っていく人間になるにはどうしたら良いか。会社の顔となる人間になるには自分をどう再構築したらよいのか』を考えていくよりも、そういった歓声を重視するようになることもある。

ジェイはウィルのようなフリーク・アスリートではなかったから、熟考に熟考を重ね、市場的に価値のあるものを考え出さなければならなかった。

ウィルは、ウィル・オスプレイを応援する数百人の観衆を集めてそれで満足している。まぁ別にそのことにまったく問題はないんだけどね。

ウィルは誰よりも一生懸命働いているけれど、ジェイは誰よりも賢く働いている男

ジェイが初心に帰ろうとしたとき、ウィルのようにあらゆるハイフライムーブができて、自分より若く、怪我もなく順調にキャリアを歩んでる男を見た時にこう考えたと思うんだ。

『新日本プロレスが何百万ドルも投資し、自分の望むような方法で自分を売り込み、自分がこの会社にとって価値ある存在になる方法を考え出さなければならない』って。

ウィルやウィルのような選手は、物事が本当にうまく運びがちだ。
自分が知っている技をただ全部やっていればいいだけなのに、「俺は一人の男から高い評価を得ているから、プロレス界の頂点にいるんだ」という間違った感覚を持ってしまうんだ。

よく陥りがちな罠だ。
俺が初めて5スターマッチを受けたとき「本当にこの人たちと同じレベルに入れたのか」と考えたのを覚えている。そんな中でそういった試合を5、6回やってようやく成長できたんだ。

ウィルは、まずネットで自分の獲得したファイブスターマッチを自慢する。

ある男にとっては5スター、まぁ僕にとっては3.5スターかもしれないけど、そんなことは彼にはどうでもいいんだよ。自慢できるのならそれはそれで素晴らしいことだ。

ただ、その間にジェイ・ホワイトは新日本プロレスが真に必要とする存在になっていったんだ。

それだけだ。ウィルの努力についてだけど、彼のように努力していくのは大変だから正直悪く言いたくはないんだ。彼にとっては簡単にできることでも、他の人がやったら死につながりかねない仕事をこなしているからね。

ウィルが信じられないような仕事をしているのはまちがいないよ…さて、ここでちょっとまとめておこうか。

ウィル・オスプレイは誰よりも一生懸命働いているけれど、ジェイ・ホワイトは誰よりも賢く働いている男だったということさ。


今回のケニー・オメガのインタビューですが、ぜひ内容を覚えておいていただきたいです。

実はこのインタビューでの発言が、2022年7月に公開されたウィル・オスプレイのインタビューに繋がっていきます。

このインタビューへのアンサーと言える形で、オスプレイもまたケニー・オメガのことを痛烈に批判しました。

こちらのインタビューも近日中に翻訳予定です!お楽しみに!!

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