アーロン・ヘナーレが試合中の気管支炎を告白「鷹木信悟との試合中、息ができなくなる瞬間が何度かあった」

4月2日の後楽園ホール大会のメインイベントで行われた、鷹木信悟とアーロン・ヘナーレによる「KOPW 2023」争奪戦アルティメット・トライアドマッチ。

時間無制限勝負、場外カウント無し、反則裁定無し。さらに3カウントフォール、ギブアップ、10カウントダウン(ノックアウト)の3つを奪ったほうが勝者というあまりに過酷すぎる試合でしたが、38分にも及ぶ激闘を制したのは鷹木信悟でした。

SNSでもこの試合は大絶賛。大会終了後は勝者の鷹木信悟だけではなく、最後まで鷹木に喰らいついたアーロン・ヘナーレにも惜しみない称賛の声で溢れました。

今回の歴史に残る一戦について、ヘナーレがPWManiaのインタビューに答えました。

試合中に気管支炎に襲われ本気で息ができなくなってしまった場面があったこと、そして試合後に起こったファンからのリアクションの変化について語りました。


インタビュアー:4月2日に鷹木信悟の持つKOPWにアルティメット・トライアドマッチで挑戦しましたね。信じられない、本当に信じられない試合でした。

試合の際中に気管支炎になっていたと聞いていますが、あの激闘が終わった今体調はどうですか?そしてシンゴへの思いはどうでしょう?

アーロン・ヘナーレ:そうだな、病気でなくとも、これは俺のキャリアの中で最もハードな試合になると思っていた。

でも、10年ぶりに発症したから喘息か気管支炎かは分からなかった。でも、1年間東京にいたことや煙の影響できっと肺うが詰まったんだろうね。

でも、試合を棄権して自分のキャリアにはこんな試合はなかったことにするか、戦い続けるか、どちらかを選ぶ必要があった。

みんなが見た通り俺は戦い続けた。でも、かなりのダメージを受けたよ。10年以上使用していなかったステロイド吸入器を手に入れるために翌朝病院に行くはめになった。

だが、この試合に臨んで良かった。現代の医療技術なら問題はないだろう。かなり激しい試合だったが、その試合以来(ファンからの)ダイレクトメールは止むことがなくなったよ。

もし気管支炎にかかっていなかったら、その試合はもっとスゴいものになったのでしょうか?

ヘナーレ:試合中にお互いがギリギリの攻防をしていた場面があった。そのとき俺が息切れして呼吸を整えたり、崩れ落ちそうになっているように見えた場面が何度かあったと思うが、本当に倒れ込みそうになっていたんだ。

でも、これは死闘になるのは分かっていた。病気であろうがなかろうが、きっと同じように疲弊してただろうね。

ソーシャルメディアでは、この試合をあなたのキャリア最高の試合と呼ぶ人もいますね。そう思いますか?

ヘナーレ:間違いなくそうだ。俺にとっては、ただの1試合ではなく、5つの試合が行われた1試合として見ているんだ。

それぞれ、俺のギブアップ、彼のギブアップ、俺のピンフォール、彼のピンフォール、そして最後の私のノックアウトがあった。あの瞬間は本当に崩れ落ちてしまった。

それと、鷹木にギブアップさせられた後にリングの外に出ていたと思うが、本当に呼吸ができなくなって倒れそうになっていたんだ。カメラには映っていなくて良かった。

セコンドについてくれてたオーカーンに思わず「息ができない…息ができない…」って語りかけていたよ。

試合の最後の瞬間も息ができなかったが、彼にかなりのダメージを与えることができた。試合後の彼も息ができてないように見えたしな。

負けたとはいえ、その試合の勝者は自分だったと感じていますか?

ヘナーレ:もちろんだ。ファンの尊敬を勝ち取ることができた。君のような元からの俺のファンを除いて、多くのファンは俺がこのレベルに上がれる力を持っているのか疑問に思っていた。

彼らが理解していないのは、俺がこの機会を待っていた期間はショータやナリタ、オーカーンのような選手たちと同じだということだ。俺たちはすべて同じ世代の選手だ。彼らが海外遠征から帰ってきて、一緒の山を登っているんだ。

だが、この試合は間違いなく俺のキャリアを決定づけた試合だった。アメリカでもこれほどまでに批判的な評価を受けたことはなかったよ。

日本にいない海外のファンには知りようもないが、両国でサイン会を行った時はショーの後1時間くらいは会場にいたよ。そんなことは今までの人生で一度もなかった。普通ならサイン会は2〜30分くらいで終わるからね。

でも、今回はショーの後に1時間近くサインを書いていた。リング上だけでなく、リングの外でもそのレベルにあることを実感できたんだ。

ファンのみんなにもそのレベルを理解してもらい、リスペクトしてもらうことができたんだよ。

インタビュアー:鷹木信悟に再び挑戦したいですか?そのタイトルにもう一度挑戦したいですか?

彼だけでなく彼と似たようなタイプの選手もいるし、石井のような選手とはまだ色々と清算しなきゃいけないこともある。

そして、後藤のような男もいる。後藤とは何度かシングルマッチをしたことがあるが、テレビではやっていない。

テレビや新日本ワールドで放送されたのは1回だけだが、沖縄で何回かやっている。ただ、テレビで放送されない試合ばかりなんだ。彼も素晴らしいよ。

俺は本物のタフガイが大好きだ。愚直なタイプの男たちがね。

アメリカでは、ミロ(ルセフ)がそれに近い。しかし、私は本当に、ただ立ってぶつかり合うようなタイプの男たちが好きなんだ。


ユナイテッド・エンパイアに加入してから見違えて成長していっているヘナーレ。

試合の活躍はもちろんですが、日本文化を尊重してくれている姿が非常に素晴らしい選手であり、ぜひ今年飛躍して欲しい選手でもあります。

鷹木信悟との一戦で一気に殻を破った印象がありますし、今年こそぜひベルトに手が届くことを祈ってます!

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