2022年6月12日に行われた新日本プロレスの大阪城ホール大会。
そのメインイベントにて王者オカダ・カズチカを下し、ジェイ・ホワイトが新たにIWGP世界ヘビー級王者となりました。
その後、バレットクラブのメンバーがリングを掌握。
声出しを禁止されているはずの観客がジェイの巧みな話術とカリスマ性により歓声を上げてしまうという、今まで新日本が築き上げてきた規制概念が壊されるシーンもありました。
まさに最悪にして最高のバッドエンドで大阪城ホール大会は幕を閉じたと言っていいでしょう。
この日撮影されたバレットクラブの集合写真は、本大会を象徴する一枚として全世界を駆け巡りました。
6月16日に発売した週刊プロレスの増刊号でもこの写真が表紙に使われており、バレットクラブが与えたプロレス界への衝撃が伺えます。
さて、ここからが本題です。
この一見なんの変哲もないこのバレットクラブの集合写真。
実はこの写真の中に、決して見過ごすことのできないものが映り込んでいることを、皆さんご存じでしたでしょうか?
自分のツイートでもドク・ギャローズのツイートを引用する形でこの事をツイートさせていただきました。
ありがたいことに多くの方に反応をいただきました。
そして、この「サイン」に気づかれた方も多くいらっしゃいました。
バレットクラブの集合写真に隠されたサイン
この集合写真で注目していただきたいのは、集合写真左に映っているカール・アンダーソンとドク・ギャローズのハンドジェスチャーです。
メンバー全員がバレットクラブを象徴するサインであるウルフパック(TOO SWEET)ポーズを行う中…
アンダーソンとギャローズの2人は、The ELITEポーズを行っていたのです!!
The ELITEポーズとは?
このポーズはケニー・オメガ、マット・ジャクソン、ニック・ジャクソンの3人が、新日本プロレス在籍時代に「The ELITE」というグループを形成した時から使っているポーズです。
ELITEの「E」のように三本指を広げる3人に、「The ELITE !The The ELITE !」と観客がチャントを返すのがお約束となっています。
(※一時期日本で流行ったTT兄弟っぽい感じです)
新日本プロレス時代から今のAEWの時までずっと3人が使い続けている、まさにThe ELITEを象徴するようなポーズです。
グッド・ブラザーズとThe ELITE
アンダーソンとギャローズの2人は、2016年に新日本プロレスを退団。
その後2020年にWWEを解雇された後、主戦場をインパクト・レスリングに移していました。
2人は2022年2月にジェイがGOD(タマ・トンガ&タンガ・ロア)のを追放するのと入れ替わりで、バレットクラブに復帰しました。
その後、大阪城ホール大会でアンダーソンがNEVER無差別級王座を獲得。
数日後にインパクト・レスリングでタッグ王座のベルトを獲得するなど、バレットクラブの世界制覇に貢献しています。
ただ、二人がバレットクラブに復帰する前の2020年12月から、アンダーソンとギャローズの2人はケニー・オメガやヤングバックスとの共闘を続けています。
バレットクラブの結束をアピールする場で、二人だけ違ったポーズを行う意味とは何でしょうか?
もしかすると…アンダーソンとギャローズの中ではバレットクラブよりもThe ELITEに対する想いのほうが強いのかもしれません。
バレットクラブとThe Eliteの衝突は不可避!?
また、このグッド・ブラザーズ以外でも最近バレットクラブとThe Eliteのメンバーの間に大きな動きがありました。
2020年4月、AEW と新日本プロレスの合同興行として『ForbiddenDoor(禁断の扉)』を開催することを発表したのは、ジェイ・ホワイトとアダム・コールとの2人でした。
この発表の中でジェイは、この大会がバレットクラブとUndisputed ELITEのものになると宣言。
両者の結束の強さをアピールしていました。
(※Undisputed ELITEとは、The ELITEの3人にアダム・コール、ボビー・フィッシュ、カイル・オライリーを加えたチームのこと)
アダムコール:
おいおい待ってくれ。このどでかい発表をするのにふさわしい人間は一人しかいない。
この俺アダム・コールだBAYBAY。俺は日本で戦ったことのある最大のスターの一人だ。
今回の発表は俺のような選手がいなければ実現することはなかっただろうからな。それじゃあいくぞ……
6月26日イリノイ州シカゴのユナイテッド・センターで、AEWと新日本プロレスが『FORBIDDEN DOOR(禁断の扉)』を開催する!
プロレス界最大のパワーハウスが一緒になって、誰も見たことのないようなイベントを開催するんだ。
金曜のランペイジでまずその予告編を見せよう。
オーエン・ハート・ファウンデーション・カップ・トーナメントの査定試合として、この俺アダム・コールが…石井(智弘)と戦う。
決勝は『Double or Nothing』で行われる。Undisputed Eliteのメンバーがトーナメントを優勝することを約束しよう。特別なモーメントと言えば…俺の特別な友人が、この会場のみんなにあいさつしたいと言っているんだ。
(ジェイ・ホワイトが入場)
ジェイホワイト:
ご紹介に感謝するよアダム。
今回の発表に、この俺の存在は不可欠だ。
前回新日本がどでかい合同イベントを開催した時、一人でマジソン・スクエア・ガーデンを完売させた男だからな!だからここではっきりと言っておこう。
新日本プロレスは関係ない。
AEWも関係ない。これはUndisputed ELITEとバレットクラブのショーになる!!
なぜなら…『Still “Our” Era』だからな!!
しかしながらここ数週間で事態は一変。
まずは大阪城ホール大会でIWGP世界ヘビー級王座戦が行われる直前のAEWダイナマイト。
ハングマン・ペイジは当時王者だったオカダ・カズチカに、アダム・コールは次の王者になるとしてジェイ・ホワイトにIWGP世界ヘビー級王座戦を要求しました。
その後ジェイ・ホワイトは見事IWGP世界ヘビー級王座を獲得。
次週に放送されたAEWダイナマイトに新王者となったジェイが出演しました。
『ForbiddenDoor(禁断の扉)』でアダム・コールとの王座戦を宣言する…と思いきや、ジェイはコールとの対戦を拒否しました。
(ちなみに、ジェイからベルト挑戦を拒否された時のコールの顔芸は必見ですw)
そして、2022年6月23日に行われたAEWダイナマイト。
試合を終えた直後のハングマン・ペイジをジェイとコールが襲撃しましたが…
なんと、王座ベルトを手にしたコールがジェイを殴打するのではないかと思わせるような瞬間が起こったのです!
コールは「ペイジを殴ろうとしただけだ!」とジェイに弁明。
2人は再びペイジに襲い掛かりましたが、そこにまさかのオカダ・カズチカが登場。
オカダとペイジにより、二人は蹴散らされることとなってしまいました。
その後、『ForbiddenDoor(禁断の扉)』で4WAYによるIWGP世界ヘビー級王座戦が組まれることが正式に決定しました。
オカダの登場で有耶無耶になりましたが、コールのジェイに対する不信感は消えていないでしょう。
試合の際中に、二人の分裂が決定的となるシーンが起こるのではないかと個人的に予想しています。
ヤングバックスのツイート
今日のAEWダイナマイトにて、ヤングバックス&エル・ファンタズモ&ヒクレオvsダービー・アリン&スティング&鷹木信悟&高橋ヒロムという超刺激的な一戦が『ForbiddenDoor(禁断の扉)』で組まれることが決定しました。
アリンとヒロムに目が行きがちですが、個人的に気になっているのがヤングバックスのツイートです。
ヤングバックス:
ヤングバックスが『ForbiddenDoor(禁断の扉)』にて、バレットクラブに一夜限りの復活を果たす。
ヤングバックスの2人はかつてのバレットクラブのメンバーです。
2018年に起こったバレットクラブELITEとバレットクラブOGの抗争や、その後のAEW旗揚げもあり半ばバレットクラブを追放された形になります。
ただ、ケニーがアンダーソンとギャローズの3人が共闘を始めてからは再びTOO SWEETポーズを使うこともあり、2人にバレットクラブ復帰は実質的に実現していると思われます。
そんな中で、「一夜限りの復帰」と宣言していることが気になってしまいます…
今回のアンギャロのハンドポーズ、アダム・コールとジェイの不協和音、ヤングバックスのツイート…
果たしてこれらがどうなっていくかは現段階では分かりません。
おそらくは6月27日の『ForbiddenDoor(禁断の扉)』から少しづつ明らかになっていくことでしょう。
現在のバレットクラブのリーダーはジェイ・ホワイト。
そして、The ELITE、Undisputed ELITE、The Super ELITEの中心人物として、現在負傷により長期欠場中のあのレスラー…
このストーリーが将来
ジェイ・ホワイトvsケニー・オメガ
の伏線となることを、個人的に期待したいと思います。